男性の頻尿・尿もれと病院

大病院と診療所の違い

「尿失禁外来」をやっている病院にもそれぞれ特徴があります。次は、そのことについて話していきます。

 

まず、病院と診療所の違いです。

 

一つ目の違いとして挙げられるのは、治療の切り札としての手術をするかどうかという点です。

 

「尿失禁外来」を設けている病院は大体が大きなところなのですが、そうした大病院では手術を前提とした治療に備え、入院ベッドや検査器具などが揃っています。また、手術を前提としているため、検査は患者さんにとって少しつらくなることもあります。

 

これに対して、小さい診療所で泌尿器科をやっているところでは、入院施設を持たない場合が多く、手術をする場合も入院を必要としない範囲のものに限られます。その代わり、手術を前提にしていませんから、検査についてはあまり患者さんの負担がないように工夫しているところが多いようです。

 

これは、どちらか一方がより優れているということではありません。病院と診療所とでは病院としての役割が違うのです。その違いとは、病院は医療の「正しさ」を求めるところであるのに対し、診療所は医療のむしろ「良さ」を求めるところにあるといえます。

 

患者さんの精神的、肉体的な負担をなるべく減らしながら治療するのが医療の「良さ」ということですし、医学としての正確さを求めるのが医療の 「正しさ」だということです。

 

ちなみに、泌尿器科の場合、この「正しさ」を具体的にいえば、なるべく正確に素早く診断し、手術を行って治療効果を上げるということになります。なぜなら、もともと泌尿器科は、腎臓や膀胱などの尿に関連した臓器を手術する外科が主となっているからです。

 

そのため、最近まで泌尿器科では、患者さんの意向や都合を勘案するという医療の 「良さ」という面が、どうしても入り込みにくくなっていました。

「正しさ」を選ぶか「良さ」を選ぶか

病院と診療所との間でこのような役割の違いが生じるのは、学会発表の責務があるかどうかという点に、一番大きな理由があります。

 

大病院、特に大学病院の医師には、学会で発表する責務があります。学会発表では専門家がいろいろと議論して、その発表が正しいかどうかを検討します。このように 「正しさ」を追究することで医学が進歩していくので、これは大切なことです。

 

特に、診断や治療が難しい病気は学会発表の対象になりやすいのですが、こうした病気の場合、診断にも高度な「正しさ」が求められます。そして、「正しさ」を求めるにはある程度の検査がどうしても欠かせません。できるだけ詳しく検査をしないと、学会発表では厳密な意味での「正しさ」は認められないからです。

 

つまり、学会発表の責務があるため、病院では医療の「正しさ」ということを厳しく追究する体制となっているわけです。

 

でも、診療所では、大病院ほど学会発表の責務を求められませんから、こうした厳密な「正しさ」は必ずしも要らなくなります。特に、尿もれの場合、その多くが容易に診断可能で、しかも手術を前提にしない病気ですから、厳密な「正しさ が必要ないことのほうが多いのです。

 

このように、診療所では患者さんの負担をなるべく減らしながら治療するという医療の「良さ」を求めますし、大学病院をはじめとする大病院では、医学としての正確さを追究する医療の「正しさ」を求めるということなのです。

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